日記

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「短絡的でない・・・がキーワード!?」

中国で一番有名な日本人俳優さんは、誰でしょう?即回答を披露しましょう・・高倉健サン。
50才代を中心に圧倒的な知名度を持ちます。
開放後初めての外国映画として上映された「君よ憤怒の河を渉れ」での健サン演じる人間味ある役柄は、“鬼のような”日本人の印象を一部塗り替えさせたとさえ言われます。
その健サンと張芸謀(チャン・イーモウ)監督による新作「単騎、千里を走る」(千里走単騎)の上映が上海で始まります。日本では1月28日公開だと聞きます。
先立ってNHKの特別番組で制作課程を追ったドキュメンタリー番組が放送されました。撮影に起用された通訳役の青年を始め、まったく経験のない素人さんの自然な演技を助ける健サンの優しさが素敵でした。中国人出演者達のいい表情がスクリーンに映し出される事でしょう。
製作現場では妥協のない同時進行の打ち合わせが続きます。
ワンカットにかける監督の情熱が伝わります。スタッフ揃ってのシナリオ作りの会議は熱気を帯び、討論が止む事はありません。「親子の確執がテーマで、事情のある状況が判明した後、主人公はどのような行動を取るか?日本人である健サンはどのような思考をするか・・・シナリオをどう進めていくか」が議題でした。
その際、とても興味深い監督の発言がありました。「中国人はそこでオシマイとするかも知れないが、日本人は違うのだ、そんなに短絡的な発想はしない」と。「確かにそうだ」と制作会議は、さらにストーリーの方向を広げ、シナリオは心の襞を増幅する内容に仕立て上げられていきます。
番組を見ていた私は、「短絡的でない」という言葉がコトリと音を立て腑に落ちていくのを感じたのです。
ここで出会う“短絡的な”周りの人々、そして、“そうではない”日本人の一人としての関係が、時として起こり得るどうにもやり繰りできない居心地の悪さのキーワードだった・・・のだと。
それはさて置き、「千里走単騎」の健サンが、新たに“人情の日本人像”で中国の映画ファンを魅了してくれる事でしょう。
同時に、間もなくダムに沈む雲南省麗江の小さな村の風情、そこで暮らす人々の素朴な心情がどう描かれているか楽しみです。
「単騎、千里を走る」は、驚くべき発展を遂げる中国で失われつつあるものを警鐘し、そして、日本でも忘れがちな大切なものを思い起こさせる映画のようです。
名優健サンと、自身も若かりし頃「君よ憤怒の河を渉れ」に心躍らせたと言う巨匠張芸謀監督との合作が、日頃不安材料を抱える日中関係に暖かい空気をもたらすことでしょう。
私事としては、2年余りが経過した上海暮らしの小さな不協和音が、中国の奥深さを再確認する事で静められる気がするのです。
2005/12/7
桂花

カテゴリ
娯楽
日時
2006年08月22日18:38
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